トップインタビュー
Ritz Solution Partner
髙崎 登央 社長
プラチナBtoB買取で売上10倍
コロナ禍で苦境に陥り赤字続き
起死回生の新規事業が大当たり
リード
兵庫県内でブランド品買取・販売店「ブランドリッツ」を9店舗(FC含む)展開するリッツソリューションパートナー(兵庫県神戸市)が、BtoB貴金属買取事業「ネクストプラチナム」を成長の柱に育てている。コロナ禍で店舗事業が苦境に陥る中、新規事業として立ち上げた。現在は300社以上と取引し、売上高は6年ほど前から10倍の規模に成長し前期97億円、今期150億円程度へ拡大する見込みだ。髙崎登央社長に事業の変遷と今後の展開を聞いた。
本文
――まず、現在の事業について教えてください。
髙崎 当社の事業は大きく3つです。兵庫県内でFC店を含む9店舗を展開するブランド品買取販売店の「ブランドリッツ」、BtoBで貴金属を買い取る「ネクストプラチナム」、色石を買い取り催事などで販売する「色石マーケット」です。中でも約6年前に始めた貴金属事業は、現在300社以上と取引しており、当社の主力事業に育っています。ブランド品事業は構成比で10%の10億円規模、色石事業は3~5%程度ですが、利益面では良い事業です。
――買取専門店ではなく、販売も行う形にしている理由は何ですか。
髙崎 自社で買って自社で売れるので、買取専門店と競合した時にも、提示できる価格の上限が違ってきます。ブランドリッツの売上は、店舗販売よりもネット販売が中心です。ただ、店舗のスタッフは、お客様がいない時間にECへの出品や文章作成、発送業務なども行います。店舗で買ったものを店舗で売る、一つの店舗が一つの会社のような形です。状態の良いものは自社で販売し、傷んだものはオークションに流しています。
――創業のきっかけは何だったのでしょう。
髙崎 会社の設立は2012年です。もともとは美容師さんを結婚式場などに派遣する仕事をしていました。その事業を前のオーナーが辞めることになり、私が引き継ぐ形で始めました。その中に、買取の仕事をしたことがあるスタッフがいて、「一店舗やってみないか」ということで最初に出したのがきっかけです。
――当時も金相場が高騰し参入企業が多かった時期ですね。
髙崎 最初の店舗は三宮、正確には元町の上の方にある雑居ビルの小さな空中階店舗でした。最初の半年ぐらいは赤字続きでして、あと半年で潰れるかもしれないという状況でした。その時たまたま大きな広告枠が通常の半値ぐらいで安く出せる機会がありました。もうどうせダメならと思い切って大きく広告を打ちました。すると反響があり、そこから黒字化し、店舗展開につながっていきました。
――店舗展開は順調に広がりましたか。
髙崎 一時は兵庫県内で11店舗まで増えましたが、その後5〜6店舗まで減った時期もあります。コロナ前あたりから、赤字店舗を閉じ、黒字店舗を残していきました。広げすぎた部分もありましたし、思うように売上が上がらなかった店舗もありました。その後、コロナ禍で来店客が激減し、非常に厳しい状況になりました。ブランド品を買うという空気ではなくなり、ネットの売上も落ちました。毎月800万〜1000万円ほど固定費の赤字が出る状況がしばらく続きました。
――どのように打開されたのでしょう。
髙崎 このまま潰れるのを待つのではなく、今できることにチャレンジしようと考えました。お客様が来ないので、店舗には空き時間がありました。一方で会社は赤字です。BtoCだけでは安定した企業経営が難しいと考えていましたので、BtoBで、かつストック型の売上を作れないかということで、今のネクストプラチナムの礎となるものを作っていきました。最初は店舗の中で仕事を受けていました。固定費は変わらない中で、やる仕事がない状態だったので、薄利でも利益が出る仕事を作っていきました。当時は本当に追い詰められていましたが、そこで腐らず、あがいたことが今につながっています。
――ネクストプラチナムの強みは何ですか。
髙崎 特にプラチナです。プラチナは、発送日と到着日のうち、高い方の相場を基準に買い取る仕組みを打ち出しています。取引先にとっては、より高い値段で売却できる。この仕組みは、当社以外ではなかなかできていないと考えています。金も一緒に買っていましたが、始めた当初は本当にグラムあたり1円、2円という薄利でした。最初は取引社数も5社、10社程度からのスタートで、ロットもありませんでした。そのため商社に卸しても安くしか買ってもらえず、厳しい状況でした。取引を積み上げ、ロットが増えていくことで、商社に売る時のレートにスケールメリットが出てきました。今では毎日5000万円から1億円ほどの商品を買うこともあり、金融機関にも支えて頂きながら資金を回しています。
――プラチナに着目したのはなぜですか。
髙崎 プラチナには、金とは違う勝機があると考えました。プラチナ製品にはパラジウムやロジウムなどが含まれている場合があります。そこを精錬で取り出すため、単に地金として売るだけではない価値を見込める。だからプラチナであれば高く買える余地があると考えました。買取後は精錬会社で精錬し、板材までしたものを商社に卸しています。ただ精錬にはだいたい2〜3週間かかりますので、その間は当社が資金を立て替え続ける必要があります。相場変動リスクは、買った時点で商社に対して売りをかけていますので、買った瞬間に利益確定する形です。赤字になるリスクというより、最初は資金繰りが本当に大変でした。
――確かに資金繰り負担が大きいですね。取引先はどのように広がりましたか。
髙崎 最初は知名度がなく、貴金属を郵送で送っていただくハードルが高かったです。メディアに露出したりする中で、「見たことがある」「知っている」という安心感が高まっていきました。50社、100社を超えたあたりから、伸びる速度も上がってきたと思います。取引先は、地域に根付いた全国の買取店や質店が中心です。3店舗、5店舗ほどを展開する会社との契約も多く、大口に偏りすぎていない点は強みだと考えています。
――貴金属事業の成長は他事業へのシナジーもありそうですね。
髙崎 大きく影響しています。貴金属の取扱量が増えることで、商社に売る時のレートが上がります。すると、ブランドリッツの直営店で買い取った貴金属も、より高い条件で売れるようになります。また、貴金属を買う際に、外した色石や、色石付きの商品も一緒に集まります。お客様から「一緒に買ってもらえないか」という声もあり、自社でも再販できるのではないかと考えて、3〜4年前に「色石マーケット」を始めました。
――今後の展開を教えてください。
髙崎 ブランドリッツは今後も店舗を増やしていきます。明石には7月末か8月の頭ぐらいにオープンする予定です。今後は兵庫県内だけでなく、大阪方面にも徐々に出ていきたいと考えています。狙っているのは、単なるターミナルではなく、大きな駅で、街の中で生活が完結したいと考える人が多く住むエリアです。例えば高槻や箕面のような場所です。ブランドリッツの店舗網をじわじわ広げながら、ネクストプラチナムでは新規取引先の獲得を進めていきます。
――貴金属事業の成長による資金繰りの負担を考えると、上場も考えていますか。
髙崎 2031年を目標に、東証スタンダードへの上場を目指しています。今期の売上高は150億円ほどを見込んでいます。このペースであと5年、1.5倍ペースを続け、2031年に売上700億円、営業利益7億円、時価総額100億円規模で上場したいと考えています。当社のビジネスモデルは立替資金が大きく必要なので、上場によって資金調達を行い、次の一手を打てる会社にしたいです。新しいチャレンジをしなければ、新しい未来は生まれません。まず挑戦し、方向性が見えてきたら仕組みを作る。ネクストプラチナムも、コロナ禍で追い詰められた中から生まれました。これからも新しい事業の芽を作り、会社を成長させていきたいです。
会社概要
商号:株式会社Ritz Solution Partner
設立:20212年4月5日
資本金:1000万円
本社住所:兵庫県神戸市中央区明石町47 ニッケ神戸ビル6F
代表者:髙崎登央
事業内容:ブランド品・貴金属の買取、販売
プロフィール
髙崎登央(たかさき・のりお)
ルース(ロット)
宝石名・重量(グラム)
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備考(管理番号など)
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